Twitter上のインスタグラム公式アカウントを見ているとこんな投稿が先日されていました。
We’re currently running a test that hides the total number of likes and video views for some people in the following countries:
✅ Australia
✅ Brazil
✅ Canada
✅ Ireland
✅ Italy
✅ Japan
✅ New Zealand pic.twitter.com/2OdzpIUBka— Instagram (@instagram) July 17, 2019
Instagramは7月18日に「いいね!」の数を非表示にするテストを、日本を含む6カ国で開始したことを発表しました。
今現在では一部のユーザーのみが対象となっています。
Instagramがいいねを廃止!?
テスターに選ばれた環境ではユーザーインターフェース(UI)が少しですが変化します。(今年の4月にその予告はされていました)
その変化とは、投稿した本人だけが「いいね!」数を見ることができるUIをテストしていることを明らかに先日されました。
アメリカのTechCrunchによると「当初はカナダだけで実施されていましたが、18日からは新たに6カ国が加わる」と報道しています。
現在はカナダに加え、オーストラリア、ブラジル、アイルランド、イタリア、日本、ニュージーランドの計7カ国でテストが行われています。
しかし、いいね数を非表示にすることに意味はあるのでしょうか?
このテストは、コミュニティに「いいね!」の数ではなくInstagram上でのつながりやシェアする写真や動画の内容を重視してもらいたいという思いから実施するもので、対象となるアカウントのフィードやプロフィール画面などの全ての写真・動画に対する「いいね!」数と動画再生回数が、投稿した利用者本人にのみ表示されるようになります。
投稿上の「XXXさん他が『いいね!』しました」ををタップすると、引き続き自分の投稿に付いた「いいね!」数と動画再生回数を確認することができ、どのアカウントが「いいね!」したのかも一覧で確認することができます。
インスタグラム側の意図としては以下のように述べています。
“because [they] want your followers to focus on the photos and videos you share, not how many likes they get.”
和訳:インスタグラムとしましては、いいね!の数に左右されることなく、フォロワーが画像や写真に注目して(楽しんで)みてほしいです。
これはとても当たり前のようなことですが、実際いいねがあると、いいねの数が多い投稿のほうが”いいものなのかな”と思っていまいます。
これは重大な問題で、いいねが付けばフェイクニュースや過激すぎる画像でもいいということになります。
そんな事が起きても、自分たちには問題は少ないですが(自分で情報の取捨選択ができれば)、インスタグラム内が無法地帯になるのは、インスタグラム側としては望んでいないと思います。
またInstagramの広報は新しいUIを導入する意義として
「ユーザーがいいね数から感じる”競争圧力”を減らす方策の一環として」
と述べていました。
つまり他人のアカウントと「いいね数」を比べてしまい、自分のほうが少なかった場合、劣等感や憂鬱な感情に支配される人も少なくないそうです。
そんな有害な心理効果をもたらす環境からはすぐに変えなければと思っての行動だそうです。
ここからは小話ですが、この話題が騒がれ始めていたのは今年のはじめ頃でした。
多くの人は「あれっ?」と思うかもしれないです。
なぜならその頃はまだ公式発表がされていなかったからです。
ではなぜ騒がれていたのでしょう?
理由はある女性ハッカーが、インスタグラムをハッキング(別に害は及ぼしていない)をして、インスタグラムを覗いたところ、他のUIと違うものを見つけて、試験的に作動させているのではないかという推論をTechcrunchで紹介したそうです。
インスタグラムではいじめ問題も解決しようとしている
インスタグラムには今後も全世界共通の社会的問題 「いじめ」 に対する2つの機能も追加したと発表しており、自己承認欲求や感情の暴走を招く危険ケースへの事前対処、ブレーキの役割が果たせるように努力しています。
そしてInstagramは7月8日(現地時間)、同サービスを利用した「いじめ」に対応するための2つの新機能を発表しました。
1つ目の機能はAIを使用しているもので、投稿に対するコメントが不快と感じられる可能性がある場合に、AIが先に感知して、投稿者に通知するものです。
これは勢いに任せたコメントを防止する、制御装置のようなものとして期待されていましたが、この機能の初期のテストでは、確かな効果が認められたとのことです。
2つ目は、問題のあるフォロワーの投稿を全く見えなくすることです。Restrict(制限)と呼ぶ機能で、制限されたユーザーは、自身ではRestrict(制限)されてると分からずに投稿する感じになります。ただし、他の人にはその投稿は表示されません。
また、制限をした側がInstagram上でアクティブなのか、ダイレクトメッセージを読んだか読んでいないかなどのステータスも表示されることはないです。
しかし、何人かの人は、「そんな煩わしいことをせずに、ブロックやフォロー解除をすればいいじゃん」と思うかもしれないです。
しかしInstagramの若年層のコミュニティによると、いじめを受けている側は、相手をブロックしたり、フォロー解除や報告することに対して消極的なのだとか。
それが発覚した際の報復を気にしての心理だと思われます。
Instagramの責任者Adam Mosseri氏は、「Instagram上で安全な環境を作ることは我々の責任であり、最優先事項。今後もいじめ問題などの社会問題は優先的に取り組むための投資を続けていく」と語っています。
まとめ
昨今で大きく問題視されてきた、インターネット上でのモラルの概念の欠如に対する、画期的な解決策を、インスタグラム側は今後も発信していくつもりであるともわれます。
しかし実情としては、それらの制御はまだまだ効きたりてないです。
また民間の企業の他にも、行政には法整備などやることはいくつもあり、このIT社会は新しいルールや制御を急務としています。
インスタグラム(Instagram)やグーグル(Google)などのIT業界を牽引する会社には今後も画期的な機能を期待したいです。