世の中の生活スタイルが変わり、テイクアウトやデリバリーの需要が増えてきています。
現在、新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店への支援として、各社さまざまな取り組みを行っています。
そんな中、インスタグラムは「料理を注文」機能をリリースしました。
これによりインスタグラムからグルメサイトを介さずにお店を宣伝したり、デリバリーを注文、好きなお店を応援できるようになりました。
インスタグラムの「料理を注文」機能とはなにか、機能の設定方法、インスタグラムユーザーがインスタグラム経由で料理を注文する方法や、実際にインスタグラムを使って成功している事例、さらにはお客さんを巻き込んで集客するインスタグラムの機能を紹介します。
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インスタグラムとは?
インスタグラムはFacebook, Inc.が所有する2010年にできたSNSです。
個人やブランドがインターネット上にページを作り、写真や動画の「ビジュアル」で世界観を表現をしたり、多彩な機能を使ってコミュニケーションをすることができます。
インスタグラムの利用者
国内月間アクティブアカウント数が3300万(参考:インスタグラム公式、2019年3月時点 Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破 – Facebookについて )で、
日本の人口は2021年時点で1.25億人ですので、4人に1人はインスタグラムユーザーといえます。
10代20代がメインとも言われてきましたが、今や30代のユーザーも増え、男女差も減り、老若男女に使われています。
なぜ飲食店の集客にインスタグラムは最適なの?
飲食店の集客に最適な理由は、ずばり「見た目」が重要な要因になるからです。
これまでも、雑誌やテレビなどで飲食店が特集されるときには、
- お店、店員などの特徴や雰囲気
- カフェやスナックなどの美味しそうな見た目
- おいしそうに食べている人の姿
- ファンが多く、クチコミが多い
などが、総合的に判断されて、集客されていました。
飲食店がインスタグラムを導入するメリットは、「写真共有SNSであるインスタグラムでなら、料理の写真でダイレクトにお店の魅力をアピールできる」ところです。
耳で聞く情報よりも何倍もインパクトがありますし、記憶に残りやすいです。
また、お店によってはランチを日替わりにしていたり、季節によって限定メニューを出しているところも多いのではないでしょうか。
そのような流動的な情報も、インスタグラムならリアルタイムでお客さんになる可能性のあるユーザーに伝えていくことができます。
インスタグラムで本当に集客できるの?
「インスタグラムのアカウントは作ったけれど、実際に効果が出ているのかわからない」という飲食店の方も多いかと思います。
インスタグラムの親会社であるFacebookの調査によると、日本のインスタグラム利用者の83%は、インスタグラムで新しい商品やサービスを発見しているそうです。(参考:IPSOS「Project Instagram」グローバルで13歳~64歳および日本在住の18歳~64歳の2万1,000人を対象に実施。2018年11月)
多くのインスタグラムユーザーはインスタグラムからお気に入りの飲食店の最新情報を得たり、行ってみたいレストランやカフェを見つけたりするためのツールとしても利用されています。
TableCheckの谷口CEOによると、「飲食店がSNSを活用することで、グルメサイトを介さない新しい広告宣伝が成立する」と話しています。
料理のテイクアウトやデリバリーが普及したことで、持ち帰り客の多くが常連客からの注文に加え、新規顧客である傾向が見えてきたそうです。(参考:IT Media Instagramが「料理を注文」に本腰 パートナー拡充で「グルメサイトを介さない新しい広告宣伝」へ 2020年06月24日)
東京のベトナム料理店「An Di」さん
東京のベトナム料理店「An Di」は「料理を注文」機能と連携したインスタグラムの投稿を毎日続けたところ、
全予約の半数近くがインスタグラム経由になり、持ち帰り客の8割超が新規顧客で、料理が完売する日も増えたそうです。
京都の中華料理店「京、静華」さん
京都の中華料理店「京、静華」では、コロナ禍の影響で前年同月比25%まで売り上げが落ち込んでいましたが、インスタグラムで調理の様子などを投稿し続け、50%まで回復したそうです。
飲食店が活用すべきインスタの「料理を注文」機能とは?
引用:Instagram Instagram、飲食店から料理を注文できる機能を日本でも導入開始 2020年4月27日
インスタグラムは2020年4月27日に、中小ビジネスを支援する取り組みの一環として、飲食店関連機能「料理を注文」機能の提供を開始しました。
- お店のアカウントプロフィールの「料理を注文」ボタン
- お店が発信するストーリーズの「料理を注文」スタンプ
すでにインスタグラムは「ぐるなび」と連携していましたが、「席を予約」ボタンに加えて「料理の注文」機能が追加されました。
お店のインスタグラムアカウントのプロフィールや、投稿が24時間で消えるストーリーズから、ユーザーは数回ボタンをクリックするだけです。
「料理を注文」をタップすると、飲食店が設定したプラットフォームのページが表示され、注文を完了することができます。
ユーザーはインスタグラムの写真を見て、そのまま注文まで終えられるため、テイクアウトやデリバリーがよりスムーズになります。
「料理を注文」機能を設定するための要件
この機能は無料で利用することができます。
ただし、次の2つの要件を満たしている必要があります。
1.ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントの利用
インスタグラムアカウントがビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントに移行済みである必要があります。
まずは、インスタグラムアカウントの設定をビジネス用に変更しましょう。
ビジネスアカウントに関しては、こちらの記事をご確認ください↓↓
2.注文・配達サービスとして提携するパートナーを設定している
ユーザーは「料理を注文する」ボタンをタップすると、テイクアウトやデリバリーを注文することができます。
- Uber Eats
- 出前館
- TableCheck
- menu
- ヒトサラ
- EPARKテイクアウト
- PayPayピックアップ
- Picks
- Retty など(2021年4月現在)
注文・配達プラットフォームはインスタグラムとは異なるため、要注意です。
上記のようなパートナーサイトに記載された指示に従って、提携するパートナーを設定しましょう。
参考:Instagramで「料理を注文」機能を設定するための要件
お店のアカウントで「料理を注文」を設定する方法
プロフィールへ「料理を注文」ボタン設定方法
お店のインスタグラムアカウントの自己紹介やフォロワー数が表示されるプロフィールページへ「料理を注文」ボタンを追加できます。
①インスタグラムプロフィールにアクセスし、「プロフィールを編集」をタップします。
②「ビジネスの公開情報」で「アクションボタン」をタップします。
③「ボタンを選択」で「料理を注文」を選択します。
④複数の注文プラットフォームから、お店が提携するパートナーを選択します。
⑤選択した料理の注文のサービスに使用するパートナーリンク(ウェブサイトのURL等)を追加します。ウェブサイトを入力したら、右上の「完了」を選択すれば設定完了です。
参考:Instagramプロフィールで「料理を注文」機能を設定する
ストーリーズに「料理を注文」スタンプ設定方法
お店のインスタグラムアカウントが発信するストーリーズに「料理を注文」スタンプを追加できます。
また、お気に入りのお店が投稿したストーリーズをユーザーのストーリーズでもシェアすることができ、ユーザーのフォロワーに情報を広げることが可能です。
ストーリーズの仕掛け次第で、お気に入りの飲食店として応援してもらうこともできます。
①ストーリーズにアップロードする写真や動画を選択し、右上のスタンプ追加ボタンを選択します。
②「料理を注文」スタンプを選択します。
③複数の注文プラットフォームから、料理の注文で提携するパートナーを追加します。
④リンクを追加します。ウェブサイトのURLを入力したら、「完了」をタップすると、ストーリーズの編集ページ上に「料理を注文」スタンプが完成します。
あとは、ストーリーズで表示する位置に「料理を注文」スタンプを配置し、ストーリーズをシェアします。スタンプは、タップして色を変更することもできます。
ただし、1件のストーリーズに追加できる「料理を注文」スタンプは1個のみです。
参考:Instagramストーリーズに「料理を注文」スタンプを追加する
また、ストーリーズを見てくれた閲覧者は、だれでも「料理を注文」スタンプのついたストーリーズを共有することができます。
「料理を注文」スタンプでシェアされたお店のアカウントには通知が届くので、テイクアウトやデリバリー注文のため直接顔を合わせてたコミュニケーションができない場合でも、インスタグラムで間接的にコミュニケーションを図ることもできます。
デリバリー(料理を注文)する方法 ※消費者向け
お客さん側には、どう表示されるのでしょうか。
インスタグラムユーザーがデリバリーを注文したいときの注文方法をご紹介します。
- お店のインスタグラムプロフィールの「料理を注文」ボタン
- ストーリーズの「料理を注文」スタンプ
インスタグラムでカフェやレストランを検索したけれど、プロフィールに「料理を注文」ボタンが表示されない場合や、ストーリーズに「料理を注文」スタンプが表示されない場合もあるかと思います。
「料理を注文」が表示されないお店は、まだこれらの機能を設定していないため、残念ながらインスタグラム経由での料理の注文はできません。
お店のインスタグラムプロフィールの「料理を注文」から注文
参考:PUFFZ(@puffztokyo)インスタグラム、ウーバーイーツ
「料理を注文」をクリックするとインスタグラムが提携する注文サイトへ移動し、
ここで購入を完了すれば、デリバリーやテイクアウトの注文が完了です。
ストーリーズを見て「料理を注文」スタンプから注文
参考:PUFFZ(@puffztokyo)インスタグラム、ウーバーイーツ
スタンプの「注文」タップすると提携すると、インスタグラムが提携する注文サイトへ移動し、
ここで購入を完了すれば、デリバリーやテイクアウトの注文が完了です。
引用:Instagramで食事を注文するにはどうすればよいですか。
お客さんに「お店を応援」してもらう方法
「料理を注文」スタンプの他に、ストーリーズには「お店を応援」スタンプがあります。
お店の料理を食べてくれたお客さんにメンション(タグ付け)してもらい、クチコミをストーリーズに投稿してもらったり、投稿してくれたお客さんとコミュニケーションができる機能です。
お客さんのストーリーズ投稿で「お店を応援」してもらう
参考:GOOD MORNING CAFE&GRILL 虎ノ門(@gmcg_toranomon)インスタグラム
「お店を応援」スタンプは、飲食店のアカウントに限らず、飲食店や小売ショップなどのビジネスアカウントをメンションできます。
お客さんがストーリーズでこのスタンプと共に応援したいお店のアカウントをメンション(タグ付け)すると、最新投稿の画像が3つ表示され、
お店のインスタグラムアカウントや、最新投稿をフォロワーにシェアできる機能となっています。
「お店を応援」スタンプでシェアされたお店のアカウントには通知が届くので、お客さんへ「ありがとうございます。」などのリアクションも可能です。
接客中には話すことができなかったお客さんとも、間接的にコミュニケーションを図ることもできるので、お店をもっと好きになってもらえらたり、再来店を促すこともできます。
まとめ
「飲食店アカウント用の”料理を注文”機能とはどういう機能か?」
「料理を注文する機能の設定方法は?」といった方のために、
今回はインスタグラムと飲食業界の相性がいい理由から、機能の設定方法、飲食店アカウントの機能活用事例などを紹介していきました。
インスタグラムは、利用されているハッシュタグをベースに検索窓で画像や動画を検索して閲覧するだけではなく、実際に料理を注文したり、商品を購入する際に使われるようになってきています。
飲食店のSNS担当者の方や、インスタグラムで集客したいと考えている方はぜひ、参考にしていただき、ご自身の集客方法にあったインスタグラムの運用にご活用ください。